最終日は7Rまで向かい風基調だったが、8Rからは2~3メートルと緩やかな追い風に変わっている。序盤の晴れから曇りへと気象条件も変わり、気温が26℃まで下がった9R後に12R優勝戦6選手(1号艇・峰、2号艇・濱野谷、3号艇・菅、4号艇・土屋、5号艇・山田康、6号艇・吉田)による3本のスタート特訓が行われた。
チルト3度のセットで伸び節イチの菅を誰がマークするかで注目された進入は1、2本目が124/536。カドは4コースの5号艇・山田康でマーク位置は6号艇・吉田となった。3本目は125/346と、4号艇・土屋が1、2本目のスローから一転して菅マークのダッシュ5コースに入り、カドは4コースの3号艇・菅となった。3本の特訓でいずれも同じコースから練習したのは1号艇・峰‖イン、2号艇・濱野谷‖2コース、6号艇・吉田‖6コースだった。
1本目は菅を除く5艇がフライングを切ったこともあり気配の見極めが難しかったが、2、3本目は1号艇・峰と5号艇・山田康の地元師弟コンビの行き足が良好で、3号艇・菅はスリット付近からじわじわ伸びていく、期待通りの動きを見せた。なお3本目は全艇正常なスタートだった。4号艇・土屋、6号艇・吉田は目立たないが悪くはなさそう。2号艇の濱野谷だけは行き足で少し見劣るように見えた。
特訓を踏まえた本番の進入予想は1、2本目の124/536が第一感。師匠の峰、まな弟子の山田康の関係から、菅のカド強攻を阻止すべく山田康が4カドを主張するとみた。峰が逃げ切れるかどうかは正直、五分五分だ。峰自身が同体以上かつ質のいいスタートを決めることはもちろん、菅がやや仕掛け遅れるようなら先マイ一気の逃げ切りが有力。だが、菅の伸びはやはり超抜で、もし菅も同体以上かつ質のいいスタートを決められれば、5コースから一気にまくり切る可能性は十分ある。最後に、直前の展示の進入&気配も要チェックいただきたい。
地元エースが大願成就へ突き進む。予選1位から準優12Rを逃げ切った峰が、2014年1月の60周年以来となる地元周年ファイナル1号艇を手にした。その60周年は今節も参戦している田村に3コースからまくり差されて2着。しかし、その後に2度のグランプリ制覇などSG5冠を遂げて〝現役最強〟の地位を築いたなら負けるわけにはいかない。総合的にトップ級の足を武器に地元特別戦初制覇へ全速逃げを繰り出す。
伸び節イチの菅が最大のライバルだ。チルト3度でピット離れは悪いが、吉田が菅マークを宣言しており最低でも準優11Rをまくり快勝した5コースには入れる。GⅠ初Vへ一撃強襲は要警戒だ。進入は流動的だが、出足が抜群の山田康が菅マークなら突き抜けも十分。濱野谷と土屋も展開が乱れればチャンスはある。
1 | 峰竜太 | 足はトップ級で、伸びがよくて出足もいい。自分より伸びるのはチルトをはねている人だけ。スタートは完璧に見えている |
2 | 濱野谷憲吾 | グリップ感はいい。田村選手に少し伸びられたし、足は中堅かな。ターンのトルクは一番よかった。スタートは勘通り |
3 | 菅章哉 | 同体からでもまくりにいけるように伸びは節イチ。出足は犠牲にしているけど仕方ない。スタートだけはしっかりいきたい |
4 | 土屋智則 | 出足はしっかりしていて行き足も大丈夫。伸びは両隣(安河内、白井)に出られていた。菅君はマークせずにいくつもり |
5 | 山田康二 | 準優が一番よかった。回り足がよくてそこは負けない。伸びも特化した人を除けば上位だと思う。コースは臨機応変に |
6 | 吉田拡郎 | チルト2度の調整でバックは前に追い付く感じで意外に乗れた。菅君マークで。差しになると思うのでチルトは考える |
ボート界に七不思議があるとすれば、
今シリーズの峰選手は初日から大整備を敢行して、
さらに、そのファイナルを面白くしてくれそうなのが、③
(本線)1-45-2456
(狙い目)3-4=5、45-45-16