ドリーム組のスタート特訓は10R発売中に行われた。風は左横風3㍍で、そこまで大きなうねりは発生していない。進入は2本とも枠なり3対3。1本目はインの馬場と2コースの深谷、5コースの羽野の気配が良好。2本目は3コースからしっかりとスタートで踏み込んだ片岡と、羽野が再び軽快な動きをみせた。4カドの椎名はやや気配劣勢。大外公算の石野は前検と比べるとそこまで目立たなかったが、下がる感じはなかった。
絶好枠で登場する昨年のMVP男・馬場が主役の座は譲らない。先月の児島オーシャンカップは優勝戦1号艇で6着大敗を喫したが、その後はびわこ、三国で2連続Vを飾るなど、名誉挽回へ向けてきっちりとリズムを上げてきた。手にした63号機は2連対率5位(47.2%)で好素性機のひとつ。前検ではそこまで目立たなかったが、行き足の良さがセールスポイントのエンジンだけに、調整さえ合えば威力を発揮するはず。ボート界のレコード記録を持つ最速男がSGの〝金メダル〟獲得へ、まずは汚名返上の逃走劇を披露する。
〝良機良艇〟のセットを引き当てた深谷はスリット近辺が良かっただけに、この2コース差しは要警戒。前年覇者の片岡や好気配をみせた石野、地元の羽野も連圏内だ。
1 | 馬場貴也 | チルトを0度からマイナスに下げて乗っただけ。回転が上がっていなくて、好きな体感ではなかった。行き足にも鈍さは感じた。ターン回りは好きな感じではない |
2 | 深谷知博 | 試運転、特訓で乗った感じは悪い感じがしなかった。Sを全速で行けなかったので、比較は分からない。不満な部分はないので、まずは外周りの点検とペラ調整から |
3 | 片岡雅裕 | (前田)将太にいいエンジンと言われたので期待はしている。最近は伸び負けることが多いので、そこを意識してペラは叩いた。他の形も試して一番いい形で臨む |
4 | 椎名豊 | エンジンは普通くらいだけど、悪い部分はスリット近辺。周りと比較したら良くない。他の足は悪くなくて気持ち良く乗れていた。ペラを確認して方向性を決めたい |
5 | 羽野直也 | 起こしは少し重かったけど、悪い部分は見当たらなかった。気になる部分はないですね。数字や機歴を見る限り、思ったよりは良さそう。微調整で、と考えています |
6 | 石野貴之 | あまり嫌な感じはしなかったし、もっと良くなりそうな感じはある。前検としては悪くない。ペラはササッと叩いただけなので、しっかり叩いて自分の体感に合えば |
初日の水面は小潮で満潮が12時59分、干潮は18時42分。ドリーム戦は潮位が下がってきているときだし、そこまで風も吹いていないので大きなうねりも入ってきません。福岡を走る選手はみんな一番最初に水面状況をチェックするし、そこが気になるんです。今の感じだと水面の状態はいい方だと思うし、1号艇の馬場選手にとってはいいんじゃないかな。前検は行き足に不満があったみたいだし、福岡はインが絶対ではないんで。潮位が高い時間帯のレースだと明らかにうねりが入ってきているときはインから先マイしても1マークでうねりに足を取られて何もできない状態になったりします。その時はやっぱりしっかりとレバーを落として差せる2コースとか4コースがいいですね。初日の水面状況なら馬場選手がインから持たす可能性は十分にあると思いますが、不気味なのが深谷選手。前検気配が良かったし、2コースからの差しが決まるシーンはちょっと頭に入れておいてもらいたいです。水面の状況ともう一つ大事な要素が展示タイム。ここは仕上がりが良ければ展示タイムがしっかりと出るのでぜひチェックしてほしいです。あとは3コースのツケマイも決まるレース場なので片岡選手の攻めや、最初から差しに照準を絞る石野選手も狙えそう。石野選手は行き足が仕上がっていれば前ヅケに出る可能性があるし、展示の動向も気にしてもらいたいです。