12R・優勝戦のレース間特訓は10R発売中に行われた。風は吹いていなかったが、進入は〝無風〟ではなかった。1本目から3本とも6号艇の長嶋が回り込み、一つでも内を狙う構えをみせた。1本目は内から12356・4、2本目は12456・3、3本目は12346・5といずれも5対1。ただ、スローはそこまで深い進入とはならず、100㍍前後の起こし位置だった。気配は3本とも1号艇の平高が好ムード。行き足中心に力強い動きが光っていた。あとは3号艇の守屋。3コースに入った1本目と、単騎6コースの2本目の動きは良さそうだった。長嶋、田口、平山、遠藤はそこまで目立たなかった
2回目の〝ティアラ戴冠〟の瞬間を迎える。平高はTR3回戦12Rを逃げ切り勝ち。田口と26点で並んだが、上位着順差で絶好枠をゲットした。上がりタイムは現行機では最速の46秒4。「本体整備、取り付け調整で初日、2日目に比べるとずいぶん上積みはできた」と話す通り、正念場を前に気配は上昇カーブを描いている。QCは3年連続で1号艇で優出。2020年の浜名湖大会ではGⅠ初制覇を遂げたが、昨年の福岡大会は悔しい3着。「住之江のお客さんが好き。声援を浴びにいきます」。タイトル奪還を果たし、ファンとともに歓喜を味わう。
対抗格は節イチ級の機力で迫る守屋。遠藤はSG覇者の手腕を発揮へ。昨年と同じ2号艇で連覇を狙う田口も侮れない
1 | 平高奈菜 | 優出できてホッとしています。優勝するためには1号艇で乗りたいという気持ちできました。チルトはマイナスに下げて整備もして、ペラを合わせました。ずいぶんと足の上積みができてバランス型の仕上がりになりました。優勝戦に向けてはペラ調整かもう一回整備士さんと相談してみます。まあ、インなら結構いい仕上がりになっていると思います。ピット離れは普通でやられることはありません。Sは(トライアル3回戦12Rが)追い風になっていて用心していったけど、誤差はあまりないです。住之江は相性がいいし、お客さんも好きなので頑張りたい |
2 | 田口節子 | (5日目の朝の試運転で転覆して)転覆整備したけど、ペラで合わせられていたと思う。スリットも(他に)出てこられような雰囲気はなかったし、きれいにターンマークも回れました。優勝戦に向けてはペラ中心の調整になると思います。仕上がり自体は真ん中ぐらい。連覇に向けて(の意気込み)は特にありません。スタートは内の方が分かるし、ダッシュはない。枠よりは外に出ることはありません |
3 | 守屋美穂 | 足は上位の一角。(チルト0・5で)仕上がりは伸び寄りだったけど、出足も悪くなかったし良かった。でもピット離れが悪かったので、チルトはマイナスにすると思います。しっかりとバランスが取れた調整にしたい。スタートもしっかりと全速でいけたし、見え方は合っています。(2014年の第3回大会の)前回の住之江クイーンズクライマックスの優勝戦(4着)はたまたま乗れただけ。その後も何度かGⅠとかに呼んでもらっているし、結果は残したいし、獲りたいタイトルです。今年もGⅠをいっぱい走らせてもらったけど、前半しか結果が残せなかったので頑張りたいと思う |
4 | 平山智加 | 優勝戦に乗ることが目標だったのでとりあえず良かったですね。仕上がりは出足はしっかりとグリップしていたけど、1周2マークで逆転されたのが反省点。競ったら住之江特有の乗りづらさが出るので用心して乗っています。ペラで微調整していいところでいければいいですね。足の比較では真ん中くらいで上位ではありません。ただ、行き足、回り足中心に納得しています。伸びを付けるとかそういう調整はできないので、私らしい感じでいきたい。4コースのカドが理想だけど、どこからでもいけるようにしていきたい。ピット離れも普通。住之江は走る機会が少ないわりには成績は悪くない。心を込めて、ティアラをかぶり…できるかな。でも何かあるか分からないので諦めずに調整していきたいと思う。Sは勘通りに行けているので、行きたいのは行きたいんですが… |
5 | 遠藤エミ | スタートは少し早いと思って様子を見ました。ここまでトライアルの3走とも全速でいけていません。でも、行き足、スリット付近は悪くないです。3走した中では(TR3回戦11Rが)一番良かったし、いい仕上がりだったと思う。他ともあまり差は感じなかったけど、もう少し良くしたい気持ちはあるし、全体的に底上げしていきたい。ペラでもう少し良くなる気配はあるので。住之江は特別戦で来ることが多いので、勝てるイメージはないけど、苦手ではない。優勝ができるように全力で頑張りたいです |
6 | 長嶋万記 | 優出ができてすごくうれしい。(3着だったら駄目で)2着で乗れるとは知らなかったです。2回戦(11Rのイン戦のときに)引き波に引っかかったので、そこを踏まえてペラを叩いたらすごく良かった。守屋さんの方が伸びはいいけど、ターン回りがいい気がした。優勝戦へはきれいに叩いていくだけ。Sは少しちゅうちょしたけど勘通り。伸びを付けるとかしないで、3回戦の仕上がりでいければ、6コースでもチャンスはあると思う。守屋さんが(仕上がり的には)トップだけど、体感がいいのでこのままいく。住之江は好きです |
どーも!大晦日!大決戦!
2022年を締めくくりましょう!
今年は色々ありましたが!最後はみんなで笑って!
大みそか決戦もいよいよファイナル。平高さんが3年連続で絶好枠を手にしましたが、仕上がりに関しては守屋さんが一番。そして長嶋さん、田口さん、(平山)智加の順。平高さんと遠藤さんは足的にはちょっと見劣ると思います。進入は枠なりは枠なりですが、守屋さんはスローよりも3カドに引っ張る可能性があるとみています。スローからだと2号艇の田口さんに止められると思うし、勝つならやっぱりダッシュにしたいところ。あとはチルトもマイナスはないと思っていて、0か0・5。そっちの方がパンチ力もアップしますからね。
進入の話に戻りますが、守屋さんが3カドにできるかどうかは外の平山さん、遠藤さん、長嶋さんがどんな選択をするか、によります。外枠勢も守屋さんに3カドから攻めていってもらった方が勝つチャンスが生まれるから、どっちかいうと歓迎ムードなんじゃないでしょうか。守屋さんのチルトがマイナスで、進入もスローからいくようなら、平高さんの優勝確率がグッと増します。田口さんがいいカベになると思うし、2コースからまくられた去年のことがあるんでF持ちでも今年はしっかりとスタートを踏み込むでしょうから。
いずれにしても、守屋さんのチルトと、3カドにできるかどうかに注目したいと思います。